こんにちは、アドラーです!
次回のQC検定は3/16ということで試験対策を頑張られている方も多いかと思います。
今日は先日紹介したQC検定1級の合格体験談の続編として論述問題の対策法を記事にしました!
1発合格した筆者が、効果的な試験準備をまとめたので是非ご覧ください。
こんな人に役立つ記事です!
#QC検定1級の取得に興味がある方
#QC検定1級の作文問題の対策方法がわからない方
#同期と圧倒的な差をつけたい技術系職種の若手総合職の方
【筆者の簡単なプロフィール】
出身 | 東工大修士卒|関東育ち |
業界 | 大手メーカー |
職種 | 研究開発|平社員 |
社会人年数 | 5年目 |
勤務地 | 西日本|地方田舎 |
詳細なプロフィールは自己紹介からご覧ください!
目次
本記事の結論
以下が本記事の結論です。
- 30分で750字の作文を書く必要があり、時間制限がシビア
- 論文対策に1日1時間×2週間で十分合格できる。
- QCDを意識した業務を日々実践することが重要
それでは詳細内容に移りたいと思います。
論述試験の概要

設問について
QC検定1級では、30分以内で750字以内の論文を書く必要があります。
設問は「品質管理の手法(統計的手法の活用)」、「品質管理の実践(品質経営や保証の考え方)」に関連するものがそれぞれ2問ずつ出題されます。そのうちの1問を選択して解答を作成します。
また、「対象の業務に関する自分の立場(実施者、責任者、管理者)」を明確にし、「自らが関与した、または自社で行われた事例」から記述する必要があるために、「自分の業務の棚卸し」をしておくことが試験対策の第一歩になります。
試験対策をするにあたっての注意点
①普段からQCDの改善活動を行うことが最も重要
出題内容は毎年変わるので山を張ることは困難に見えますが、基本的な出題内容は「品質(Quality)、原価(コスト)・納期(Delivery)、つまりQCD改善する活動」について問う問題がほとんどです。
言い換えると、表面上は異なる問題に見えても根底の考え方は同じであり、普段からQCDの改善活動を実践していれば、少なくとも1題は自身の業務と関係しているはずです。
例えば、私は研究開発職として以下のような切り口でQCD改善を実施していたので、以下の内容から作文を組み立てていきました。
- デザインレビュー(DR)で主担当者として製造・営業・調達部門と製品の大型化に向けたリスクを多面的に検証し、QCD全ての側面からリスクシューティングを十分した上で市場評価に臨んだ。
- 信頼性手法(FMEA)を用いることで、新製品の故障モードを事前に予測し、故障モードに対する耐性を持ちながら目標品質を発現する製品を実験計画法・機械学習を用いて効率的に開発した。
- 新製品の初期流動管理として、提供した新製品のデータ取集・分析をテクニカルサービス・営業部・品証部と連携して行うことで、品質リスクを十分に抽出した。確認された品質リスクを設計修正で改善し、製造部と綿密に連携して変更管理を行なった。
- 工程能力を確保するために顧客の要求性能に対して大幅な余裕を持った設計をしていたが、コストの観点からすると改善の余地があった。上市の1年後にフォローアップ会議を行い、要求品質を確保したまま設計を微修正して原材料の使用量を1割削減できるよう変更管理することで品質とコストのバランスを確保した。
この様に仕事の整理をすると、QC検定1級の論文のネタを貯められるだけでなく、上司との評価面談のアピールポイントが増えてくるはずです。
急拵えで750字の作文を30分で書くことは難しいので、普段からQCDを意識した改善活動を行なっておくことが重要です。
②時間配分を意識して実際に手書き練習をする
問題を解いてみて驚くのですが、初見の問題について30分で750字の作文を書くとなると、解答する問題を1分くらいで決めて構成を2分で練り、見直しをしながら27分程度で作文する必要があります。
特に社会人になると手書きする習慣がほぼなくなっていると思うので、まずは2週間毎日500字程度の作文を手書きしてみることで当日落ち着いて試験に臨めるはずです。
私は以下の原稿用紙を購入して、作文の練習をしていました。

論述対策に用いるおすすめのテキスト
前提として、過去問では論文対策がほぼできません。
※出題内容は書かれていますが、肝心の解答例が書かれておらず、記述の方向性を練れないためです。実践と手法の対策としては絶対必要ですが、別のテキストで論述試験の対策が必要です。
そこで私は論述対策には以下のテキストを用いました。本テキストには解答例が25例もあり、どのような論文を書けばいいか方向性を練れると思います。
私はこの1冊で合格できたので、次章で紹介される対策をしてみてください。
具体的な準備方法

実践と手法で一杯一杯で時間がない中で2週間前から1日1時間の準備で間に合わせた筆者の勉強のコツをまとめました。
①問題を解かずにテキストの解答を眺める
まずは問題を解かずに出題傾向、模範解答を眺めてみます。
全て手書きすると疲れてしまうので、まずは全体像を眺めるだけで大丈夫です。
注意点として、必ず書かなければいけない「対象業務に対する自分の立場など」は書き方を考えておくことが重要です。
私の場合は最初の2行を「私は素材メーカーの技術開発部門に所属しており、職務は新製品開発の実施者である。私が〇〇(お題の業務)を進めるに当たって関与した事例について述べる。」という書き出し方に決めていました。
時間制限がシビアな試験なので、確実に書く内容についてはテンプレートを作っておきましょう!
②自分の業務を棚卸しする
①で出題内容を把握して最初の2行をイメージしたら、自身の業務を棚卸します。
メーカーに入ると技術者は以下の様な観点からQCDの改善に携わると思います。
QC検定の試験対策という視点に立つと、自身の業務をQCDの観点から分解し、どの様な手法を用いたか振り返ってみることが重要です。
私の場合、以下の様な業務に携わっていたので新製品の開発にポイントを絞って解答のテンプレートを練り上げました。
事例 | カテゴリ | 用いた手法 | 結果 |
---|---|---|---|
製品コストダウン | コスト | パレート図 | 原価、狙い所の明確化 |
既存製品の課題整理 | 品質 | FTA | 顧客クレームを受けている項目の整理 |
新製品の開発(ラボ) | 品質 | 実験計画法・機械学習・FMEA | リスク抽出しながら従来の半数の工数で新組成開発 |
新製品の開発(上市) | 品質・納期・コスト | デザインレビュー | 他部門と多角的なリスク抽出 |
以上のように事例→カテゴリ→用いた手法→結果という順番で整理すると、ストーリー立てて解答を組み立てられると思います。
試験当日は「他社との連携をしながらQCDを改善した事例」について問われたので、委託生産していた新製品についてパレート図を使って原価整理を行い、コストダウン効果が高い項目を実験計画法を使いながら組成改善した事例を解答しました。
他社が絡むと委託生産で思わぬミスコミュニケーションが発生することから、3現主義に基づいて現物確認しながらコストダウンしたことを工夫点としました。
③時間を測ってテキストの例題を解いてみる
自身の業務を整理したら、時間を測りながら自身の業務と近い出題をしている過去問を解いてみます。
ここで、「テキスト25題を全て解く必要がないのか?」という疑問が湧くと思いますが、私は自分の業務範囲内の過去問・予想問題を合わせて5題くらい練習して合格できたので不要かと思っています。
自分が関わっていない業務について、30分で750字の作文を仕上げることなど不可能ですし、QCDの改善事例があれば解ける問題がほとんどだと思います。
作文以外にもマーク形式の実践、手法の対策が必要だと思うので、捨てるところはしっかり捨てて、取れる問題を取りにいきましょう。
④解答を見ながら良かった点、悪かった点を自分で添削してみる
作文が仕上がったら、30分程度かけて自分の作文の良かった点と悪かった点を振り返ります。以下の点について振り返ると効果的だと思うので、ぜひ実践してみてください!
1. 文章が完結しているか?
文章が時間内に解決しないことで不合格になってしまうことが多いです。
まずは細かな点よりも時間内に文章が完結しているかを重視しましょう。
試験当日も答案用紙が最後まで埋まっていない方が半分くらいで、埋まっていなかった人は合格していなかった様でした。
時間内に解答用紙を埋める練習をしておくことがかなり重要です。
2. 分かりづらい表現がないか?
添削してみて読みづらかったポイントは悪い書き方として癖になっている可能性が高い箇所です。
分かりづらかった箇所はより適切な表現を自身やChatGPTを使って考えてみると良いでしょう。私は読み返して分かりづらかったポイントを赤ペンで修正し、職場の昼休みで見返していました。
まとめ
- 30分で750字の作文を書く必要があり、時間制限がシビア
- 準備に1日1時間×2週間程度の時間をかければ対策は十分に間に合う。
- QCDを意識した業務を日々実践することが重要
次回のQC検定は3/16日なので3月に入ったら筆記対策を始めましょう。
ぜひ頑張ってください!
QC検定は作文試験も合格しなければいけないので大変だと思いますが、頑張ってくださいね。
合格すれば社内評価も鰻登りなはずです!!!
それでは最後に、私の大好きなドラえもんの言葉で今日の記事を締めさせていただきたいと思います。

「なやんでるひまに、一つでもやりなよ」
— ドラえもん
今日もありがとうございました!