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【難関資格】QC検定1級を半年で取得する方法|一発合格の大手メーカー社員が解説!

こんにちは、アドラーです!今日も大手メーカーの若手技術者に役立つQC検定1級の取得に関する記事を作成しました。論文対策は別の記事で詳細をまとめますが、この記事でQC検定1級を取得した私の体験談を記事にまとめています。

こんな人に役立つ記事です!

【筆者の簡単なプロフィール】

出身東工大修士卒|関東育ち
業界大手メーカー
職種研究開発|平社員
社会人年数5年目
勤務地西日本|地方田舎

詳細なプロフィールは自己紹介からご覧ください!

【復習】QC検定とは?

アドラー

QC検定2級を1ヶ月で取得する方法でも紹介しましたが、改めて復習します!

QC(品質管理)検定とは、品質管理に関する知識をどの程度持っているかを客観的に評価を行うものです。

本ブログを読まれている方は、製造業で勤務されている方・興味がある方であると思います。製造業では何らかの製品(例えば自動車、化学品、電機製品など)を研究開発・製造しますが、製品の利益率を高めるためには「魅力的な品質の製品を、適正なコストで、適切な納期で顧客に届けること」が重要です。

QC検定では、品質管理のための体系的な知識を学ぶことができます。
特に、QC検定では以下のように4つの級を設定しており、今回紹介するのは1級を取得した体験談となります。

1級/準1級品質管理部門のスタッフ、技術系部門のスタッフなど企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる方々
2級QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる方々、小集団活動などでリーダー的な役割を担っており、改善活動をリードしている方々
3級QC七つ道具などの個別の手法を理解している方々、小集団活動などでメンバーとして活動をしている方々、大学生、高専生、工業高校生など
4級これから企業で働こうとする方々、人材派遣企業などに登録されている派遣社員の方々、
大学生、高専生、高校生など

QC検定HPから引用。


QC検定のレベル表でも以下のような人物になることを期待されています。

【合格者の人物像】
・部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ
・品質問題解決の指導的立場の品質技術者

下記のように1級の受験者、合格者の平均年齢も42歳ですので課長クラスが所有しているレベルの資格であり、中堅層(20代後半〜30代後半)くらいで取得できていると周囲と差別化できそうな資格であると思います。合格率も9.38%と非常に狭き門でした。

私の所属する会社もかなりの大手メーカーですが、社内の技術部門でも所有者は3%未満であるように思います。

https://webdesk.jsa.or.jp/pdf/qc/38bwkE2pDm.pdf(QC検定公式サイト)から引用

アドラー

管理職を目指す若手技術者が周囲と差別化するためにおすすめの資格であると言えるね。

QC検定1級の取得にかかった費用、費用に見合ったメリットがあるか?

QC1級の合格までにかかった費用は合計で32,000円でした。
(ただし、交通費と受験料は会社から報奨金として回収し、実負担額は参考書代のみ。

受験料:10,000円程度
参考書代:20,000円程度
交通費:2,000円

アドラーは2024年9月の試験を受験して1発合格しました。

↑アドラーのQC検定1級の合格証。嬉しかったので額縁に入れて玄関に飾っています。

2級に比べるとお金はかかりましたが、社内でも数%しか資格保有者がいないため希少価値が高く、「アドラーに聞けば、品質問題をしっかり対処してもらえそうだ。」という上司からの認定や統計学やロバスト設計など、開発により活かせそうな知識を得られたので受験して良かったと思っています。

アドラー

取得のために結構勉強したので受かった時はすごく嬉しかったです!
資格って合格証という実物が残るだけではなく、履歴書にも載せられる資産になりますよね。いざという時でも、社外で通じる知識があるというのはかなりの心理的安心材料にもなっています。

QC検定1級取得の圧倒的メリット|管理職転職に有利×品質管理部門だけでなく研究開発部門にも役立つ知識を効率よく学べる!

QC検定2級では、以下のような出題内容があります。
詳細はQC検定公式サイトのQC検定レベル表をご覧ください!

  • 手法分野:2級の内容をベースとして、検定と推定(より高度な内容)、実験計画法の高度な内容(直行表など)、ロバスト設計などの品質工学に必要な統計的手法が出題されます。2級と比べるとかなり高度なので、2級に1発合格した方でも平日1.5時間/日、休日に3時間/日勉強するとしても3ヶ月くらい習得に時間を要すると思った方がいいと思います。
  • 実践分野:2級の内容をベースとして新製品の開発、品質経営の基礎、マーケティング活動に関する基礎など、経営に近い内容を学ぶことができます。
アドラー

手法分野は2級と比べて格段に難しくなるので、後述の参考書を使って勉強するようにしましょう。実践分野は「読み物」なので、職場の昼休みとか過去問対策を始める直前に勉強するだけで十分だと思います。

また、アドラーはQC検定1級を取得することで以下のようなメリットがありました。

  • 統計のより深い知識が身につく!
    QC検定2級に比べてより深い統計の知識(例えば、3つ以上の母分散が同等である(一様である)かどうかの推定、適合度の推定などを学ぶことができました。実務では、QC検定2級レベルの知識では対応できない問題にも出くわすことがありますが、QC検定1級レベルの知識があると大体どのような対応をすれば良いかイメージが湧くようになると思います。
  • 新製品開発に役立つ品質知識を身に付けられた!
    後述の参考書を使って豊富な例題を解くことで、自身の業務で統計的な分析をしたいときの「考え方の型」を身につけることができます。特に研究開発職の方はロバスト設計・実験計画法などの考え方を知ることで、新製品開発を市場に投入するときに「思わぬ外乱(誤差)」に振り回されることが減るかと思います。
  • 転職活動|上司面談でのアピール材料になる!
    以下のように大手メーカーでも評価される資格です。
    アドラーも転職活動や上司との面談でQC検定1級の取得をアピールし、社内の品質関連の会議などでも有資格者として評価いただけました。負担が15,000円受験料と交通費がない前提で優良企業からの評価が上がる、転職可能性が上がると考えるとかなりコスパがいいですよね。

↑従業員1000名以上の大手企業の電線メーカー、年収800万円以上の管理職求人の応募条件にも記載あり。

↑大手企業ヤマシンフィルターの品質保証部門の部場長クラスの求人の応募要件にもQC検定1級を優遇する記載がありました。

アドラー

①高度な統計学の知識、②新製品開発をする研究開発職にも役立つ知識を学べること、③管理職求人の応募に有利な資格と言えそうだね。

QC検定1級に半年で合格する方法|1発合格者の勉強スケジュール

勉強期間
モデルケース(QC検定2級に合格していること前提:平日1.5時間、休日3時間として半年程度
※QC検定2級に合格していない状態で1級を受ける方は非常に効率が悪いので、2級に合格してから1級を受験することを強く勧めます。

【私が使用した参考書一覧】

以下に私が使用したQC検定1級の参考書を並べて写真に撮りました。
2枚目の写真を見て貰えばわかるように、メインテキストはそれぞれ400、500ページに迫る下手したら鈍器にもなる厚さのテキストです。

右側2冊がメインテキスト。電卓と並べたときの圧倒的な厚みの差がわかるでしょうか。

【各テキストにかけるべき勉強時間(3月にQC検定2級に合格したという想定)】

私の勉強法では左から順番に進めていくことを強く推奨しており、勉強時間の9割(約4ヶ月)はメインテキストと過去問練習と論文練習は最後の1~1.5ヶ月で仕上げる作戦を取っていました。特に、実験計画法やロバスト設計は初めて見る概念が多く登場し、有名大学院でも学んだことがないという方が大多数かと思います。必ずメインテキストをよく読み、手書きでノートに考え方をまとめて計算を自分の頭と電卓で行うことを勧めます。

テキスト名勉強時間
(モデルケース)
勉強の仕方
【新レベル表対応版】QC検定受検テキスト1級 (品質管理検定集中講座) 1ヶ月
(4月初旬〜5月初旬)
辞書として用いるテキスト。知らなかった用語などを蛍光ペンでマーカーしていき、例題をノートにまとめて、演習テキストや過去問でわからなかったところが出る都度このテキストで周辺知識を調べる。
2015年改定レベル表対応 品質管理の演習問題と解説(手法編) QC検定試験1級対応3ヶ月弱
(5月初旬〜7月下旬)
計算問題対策の主軸となる演習テキスト。A4ノートに問題の解答を書き込み、間違えたところを3回解き直して同じ問題を間違えないようにしました。
過去問題で学ぶQC検定1級 2週間
(7月下旬〜試験まで)
※お盆休みも取ってくださいね!
過去問対策は必ず必要ですが、メインテキストが仕上がってから解かないと自信を喪失すると思われます。仮に2級を満点合格していても十分にメインテキストを解いてから取り組んでください。
【新レベル表対応版】QC検定1級模擬問題集 (品質管理検定講座)2週間
(お盆〜試験まで)
論文演習のためのサブテキスト。筆者が論文対策となるテキストを探してたどり着いたテキストで、このテキストのおかげで論文試験を突破できました。自分の業務を整理することが一番重要で、5個くらいテーマを散らして論文を書くといいと思います。論文は注意点も多いので、別の記事で対策をまとめたいと思います。

テキスト詳細】
【新レベル表対応版】QC検定受検テキスト1級 (品質管理検定集中講座) :5,280円

試験範囲を体系的に整理するための1冊です。辞書的に使うと良いと思いますが、QC検定1級>>(越えられない壁)>>QC検定2級くらい難易度が違うので、2級に合格していてもいきなり過去問に取り掛からず、1ヶ月くらいかけてこのテキストから読んでみてください。

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2015年改定レベル表対応 品質管理の演習問題と解説(手法編) QC検定試験1級対応:4,950円

計算問題対策の主軸となる演習テキストです。A4ノートに問題の解答を書き込み、間違えたところを3回解き直して同じ問題を間違えないようにしました。私は解き直した問題をまとめたものを含めるとA4ノートを4冊くらい使ったと思います。このテキストを解けるなるようになるまでは本当に苦労しましたが、このテキストが解ける・理解できるレベルになれば、必ず過去問は解けるようになっているはずです。3ヶ月間みっちりこのテキストで勉強してください。

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過去問題で学ぶQC検定1級 :5,280円

公式の過去問です。4回分の過去問があるので計画的に解いていきましょう。筆者は平日で2回分、休日で2回分を解くことで全ての過去問を1週間で解き、翌週で間違えた問題を復習しました。メインテキストが解けるようになっていれば、問題なく8割以上は得点できるかと思います。(解けなければ、該当分野をメインテキストで復習する)
合格基準は「出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、 総合得点が概ね70%以上であること」なので、7割以上必ず得点できるようになって下さい。また、マークシートで100問の答えをマークする必要があり、当日の時間切れが一番の課題になります。当日慌てないためにも必ず、過去問を解く上では時間を90分計って解くようにして下さい。論文試験は別の対策が必要だと思うので、また別の記事で詳細をまとめたいと思います。

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【新レベル表対応版】QC検定1級模擬問題集 (品質管理検定講座):4,180円

QC検定1級では、30分以内で750字の論文を書く必要があります。一方で、上述のテキストだと論文対策がほぼできません。(解答例が書かれておらず、記述の方向性を練れないため)
一方で、本テキストには解答例が25例もあり、どのような論文を書けばいいか方向性を練れると思います。この参考書でも足りる人はいると思いますが、功を奏したアドラーの工夫点があったので、その工夫点については別の記事にまとめていきたいと思います。

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アドラー

追記となりますが、時間配分については2級と同様に、計算が不要な「品質管理の実践」50問程度を30分弱で解いて、60分強を統計的な計算が必要な「品質管理の手法」に時間を割いていました。

まとめ

今日は「QC検定1級を半年で取得する方法」というテーマで記事を書きました。
この記事を読んでくださった方が、QC検定1級取得・キャリア形成に成功していただければ嬉しいです!この記事を読んで合格された方がいたら是非コメントください。筆者が泣いて喜びます。

それでは、記事を読んでいただきありがとうございました。
寒い日が続いておりますが、体調を崩さないようにお過ごしください!


なやんでるひまに、一つでもやりなよ

— ドラえもん

ABOUT ME
アドラー
東工大→地方×大手メーカーのアラサー技術者。品質管理検定1級、高圧ガス保安責任者甲種などの難関資格を保有。毎年100万円以上の貯金を5年間継続しており、キャリア・資産の形成に役立つ情報発信をしています!

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